フローは、多様なコンポーネントを接続できる汎用性の高いツールです。そのため、「作成が完了した」ことをボットに伝え、接続済みコンポーネントを基に回答を作成するタイミングを指示する方法が必要です。

Chat Outputコンポーネントは、接続されたコンポーネントを基にチャットボットが回答作成を開始するよう指示するものです。1つのフロー内に複数の出力をまとめて1つの返信にすることも可能です。たとえば、1つの出力がAIからのテキスト回答を生成し、2つ目の出力がナレッジベースから関連リンクを追加する、といった使い方ができます。

常にチェーンの末端に位置し、自身から他のコンポーネントへの接続はありませんが、テキストを出力する任意のコンポーネントをChat Outputに接続できます。接続オプションを見るには、コネクターハンドルにカーソルを合わせてください。

入力

Chat Outputコンポーネントで受け付ける入力は以下の通りです。

入力詳細

• テキスト: チャットメッセージとして表示される主要コンテンツです。必須項目であり、これがないとコンポーネントは機能しません。
• 画像: チャットメッセージに添付できるオプションのファイルで、出力に視覚的要素を加えます。
• データテンプレート: メッセージ出力をカスタマイズする上級オプションです。プレースホルダーを使ってデータをどのようにテキスト化するか指定できます。

出力

このコンポーネントが生成する出力は以下の通りです。

• 出力は通常、ワークフローの最終ステップとして使われ、結果をユーザーに表示します。

複数出力の使い方

各フローにはChat Inputコンポーネントは1つだけですが、出力は複数設置できます。これにより、いくつかの要素からなる複雑な回答を作成できます。複数出力のフロー例を見てみましょう。

例えばユーザーが「IVRとは何ですか？」と尋ねたとします。あなたはボットに、くだけた会話調で答えさせ、その後で自社サイトのさらなる情報へのリンクも出したいと考えます。

これを実現するには、2つの出力を作成します：

• 1つ目の出力はGeneratorコンポーネントに接続し、ChatGPTでテキスト回答を生成します。
• 2つ目の出力は、ナレッジソースから情報を取得し、URLウィジェットで視覚的かつインタラクティブに表示します。

最終的な回答は、これら2タイプの出力を組み合わせたものになります。

分離された出力により、チャットボットの柔軟性と制御性が大きく向上します。他にも出力を追加することで、回答をさらに複雑にできます。たとえば、Google検索を組み合わせて関連情報を充実させたり、追加のフォローアップ質問を用意してユーザーにさらなる質問を促したりすることも可能です。