HubSpotでコンタクトを検索

HubSpotでコンタクトを検索コンポーネントとは

HubSpotでコンタクトを検索コンポーネントは、カスタムプロパティを含むあらゆるHubSpotプロパティをもとに、コンタクトの検索・フィルタリングが可能です。オペレーターの選択肢と組み合わせることで、多彩なユースケースに対応できます。

このコンポーネントの主なメリット

• 柔軟なプロパティ検索: HubSpotのすべてのプロパティ（カスタム項目も含む）でコンタクトをフィルタリング可能。ターゲティングやデータ取得を自由に制御できます。
• 高度なオペレーター対応: 「等しい」「より大きい」「より小さい」「範囲指定」「含む」などの条件に対応。精密かつカスタマイズ可能なクエリが実現できます。
• ワークフローとの互換性: 他のコンポーネントと組み合わせて、リード追跡やリマインダー、ツール間データ同期などの完全なフローを構築できます。
• データクレンジングの向上: 不完全または古いコンタクト情報を簡単に特定でき、CRMを最新かつクリーンな状態に保てます。
• 日付ベースのフィルタリング: 作成日や更新日で検索が可能。記念日オファーや再エンゲージメントキャンペーン、休眠リード検出に最適です。
• カスタム出力: チャット、Slack、Googleスプレッドシート、メールなど、必要な場所に結果を送信できます。レポートやアラートの自動化が容易です。

コンポーネント設定

オペレーター

オペレーターは、あなたのクエリと検索対象との関係を示す数学的な関数です。たとえば、メールアドレスが完全一致するコンタクトを検索したり、特定日以降に作成されたコンタクトや、特定のプロパティが未入力のコンタクトなども検索可能です。

プロパティ名

HubSpotのプロパティやカスタムオブジェクトで検索できます。オペレーターと組み合わせることで、多彩なユースケースに対応します。氏名やメール、会社などの情報だけでなく、作成日や更新日、ライフサイクルステージなどでもフィルタリング可能です。

その他の設定

• 制限: 取得するコンタクト数を設定します。デフォルトは1（完全一致検索向け）ですが、大量処理には数を増やせます。結果数に応じて処理時間と価格が上がる点にご注意ください。
• ツール説明: エージェントがツールの使い方を理解しやすいように補足説明を記入できます。
• ツール名: エージェントが詳細出力時に参照する名称を設定できます。利便性のための名前です。
• 詳細表示: FlowHuntチャット画面でエージェントの思考過程を表示するか選択できます。デバッグ時に便利です。

ハンドル

• ツール: このコンポーネントをAIエージェントとツール接続します。主な出力ハンドルで、エージェントが新規コンタクト作成時に本コンポーネントを利用できるようになります。
• After Add Contact: コンタクト作成後に実行したいアクションを他コンポーネントと連携できます。たとえば、Slack通知やGoogleスプレッドシートの自動更新、さらなるデータ処理などが可能です。

HubSpotでコンタクト検索コンポーネントの使い方

コンポーネントの機能を理解したところで、実際の使い方を見てみましょう。まず代表的なユースケースを挙げて、このコンポーネントが解決できる課題例をご紹介します。

• コンプライアンス＆データクレンジング: 「not in」「プロパティなし」「トークンを含む」などのオペレーターで、テストリードや情報未入力コンタクト、不完全レコードを抽出し、抑制やクリーンアップに活用。
• 休眠リード検出: 一定期間更新されていない「ライフサイクル=リード」コンタクトへの自動通知。
• 地域ベースキャンペーン: 特定国や都市、郵便番号でコンタクトを検索し、ロケーション別キャンペーンやイベント招待などを自動生成・送信。
• タイムベースキャンペーン: 特定の作成日コンタクトを検索し、記念日オファーを自動送付。
• 自動更新リマインダー: 「最終更新日が〇日以内」などのオペレーターで、更新時期が迫った顧客を抽出し、チェックインや特別オファーをトリガー。
• 重要アカウントの新規コンタクト: ターゲット企業で新規作成されたコンタクトを検出し、即時アラートや営業担当へのルーティング。
• 郵便番号による営業ルーティング: 「in」オペレーターで郵便番号リストに合致するコンタクトを抽出し、担当営業や地域キャンペーンへ振り分け。
• 興味ベースのスマートルーティング: 「Interest = Product A」などのカスタムプロパティで、営業フォローやコンテンツジャーニーへの即時振り分け。

休眠リード検出フローの構築例

実際にコンポーネントを試してみましょう。今回は非常にシンプルな休眠リード検出フローを作成します。つまり、「ライフサイクルステージ=リード」かつ「最終更新日がX日前」のコンタクトを検索します。

ここではチャットフローとしてテストしますが、このプロセスはcronジョブとして完全自動化し、SlackやGmail通知、スプレッドシートへの自動レポート出力など、必要な場所に出力することも可能です。

手順:

1. チャットフローなので、Chat Input、Output、Historyを追加します。
2. HubSpotコンポーネントをツールとして使うAIエージェントを追加します。
3. 検索条件が2つあるので、Search Contact in HubSpotコンポーネントも2つ追加します。
4. 以下のようにコンポーネントを接続します：

5. 次に、検索オペレーターとプロパティ名を設定します。
6. 1つ目のSearchコンポーネントでは、lastmodifieddateが指定日数以上のものを検索します。つまり休眠レコードの検索です：

7. 2つ目のSearchコンポーネントでは、lifecyclestageがleadと等しいものを検索します。既存顧客や他のレコードが結果に混ざるのを防ぎます：

8. これで、チャット上で指示を出し、結果を受け取れるチャットフローが完成です。このフローを拡張すれば、チャット以外の外部アプリに自動出力するフローにもできます。

実際にテストしてみましょう。チャットで以下の指示を送信します：

ライフサイクルステージがlead かつ 最終更新日が5日以上前のコンタクトを返してください。

完全自動化ワークフローでは、この指示文をAIエージェントやSearch Contactコンポーネントの設定に固定で入力します。今回はチャットフローなので、そのままチャットで送信します。

少し処理すると、フローは1件のコンタクトを返してくれました：

結果が正しいか確認してみましょう。HubSpotコンタクトリストを見ると4件あります。ただし1件は顧客、残り2件は今日（4月10日）更新済みです。つまり、今回フローが返したコンタクトが唯一条件に合致するものです：

今回の例では手動でフローを起動し、チャットで結果を受け取っていますが、cronジョブとして自動実行し、出力先をスプレッドシート自動作成やSlack通知・メール通知ツールなどに切り替えることで、完全自動化ソリューションへも展開可能です。