プロンプト

LLMにおけるプロンプトの役割

プロンプトは、LLMの機能性において重要な役割を果たします。ユーザーがこれらのモデルとやりとりをする主な仕組みです。クエリや指示の出し方を工夫することで、LLMが生み出す応答の質や関連性に大きな影響を与えることができます。優れたプロンプトは、ビジネス用途、コンテンツ作成、研究など、LLMの可能性を最大限に活用するために不可欠です。

LLMでプロンプトはどう使われる？

プロンプトはLLMの出力を導くために様々な方法で使われます。一般的な手法は次のとおりです：

1. ゼロショットプロンプティング：例を与えずにLLMにタスクを伝える方法。例えば「‘cheese’をフランス語に訳してください」と直接尋ねる。
2. ワンショットプロンプティング：タスクを示すために1つの例を与える方法。例：「英語をフランス語に訳してください：cheese => fromage。次に‘bread’を訳してください。」
3. フューショットプロンプティング：複数の例を示してモデルを導く方法。例：「英語をフランス語に訳してください：cheese => fromage、bread => pain。次に‘apple’を訳してください。」
4. チェーン・オブ・ソートプロンプティング：プロンプト内に詳しい推論ステップを含めて、モデルが思慮深い応答を出せるようにする方法。例：「りんごが5個あり、さらに3個買いました。全部で何個ですか？　まず5個あり、そこに3個足すので合計8個です。」

効果的なプロンプト作成のコツ

効果的なプロンプトには明確さと具体性が重要です。ポイントは以下の通りです：

• 明確さ：簡単で誤解のない言葉を使いましょう。専門用語や難しい単語は避けます。例えば「誰が選挙に勝ちましたか？」ではなく、「2023年のパラグアイ総選挙でどの政党が勝利しましたか？」と具体的に聞きます。
• 具体性：必要な文脈を与えましょう。「自伝のタイトル案を出してください」ではなく、「冒険家として型破りな人生を送り、様々な人と出会い、最終的にガーデニングで安らぎを見つけたという自伝のタイトルを10個挙げてください」と具体的に指示します。
• 前向きな指示：指示は肯定的に表現しましょう。「タイトルを長くしないでください」ではなく、「各タイトルは2～5語にしてください」と伝えます。

高度なプロンプトテクニック

フューショットおよびチェーン・オブ・ソートプロンプティング

研究により、例（フューショット）を示したり、詳細な推論ステップ（チェーン・オブ・ソート）を含めたりすることで、モデルのパフォーマンスが大きく向上することがわかっています。例：

• フューショットプロンプティング：「英語をフランス語に訳してください：cheese => fromage、bread => pain。次に‘apple’を訳してください。」
• チェーン・オブ・ソートプロンプティング：「ロジャーはテニスボールを5個持っています。さらに6個買いました。合計で何個になりますか？　まずロジャーは5個持っています。そこに6個買い足すので、合計11個になります。」

構造化プロンプティング

プロンプトを意味のある形で構造化することで、LLMがより正確で関連性の高い応答を出しやすくなります。たとえばカスタマーサービスのタスクであれば、最初に「あなたはお客様の注文に関してサポートできる親切なAIエージェントです」といったシステムメッセージから始めることができます。