フローの説明
目的と利点
ワークフロー概要
このワークフローは、ユーザーがアップロードしたファイルからプロフェッショナルなプレゼンテーションを自動生成します。AIによって内容を抽出・要約・構成し、Googleスライドとしてまとめます。プロセスはインタラクティブで、ユーザーの入力やチャット履歴がAIエージェントの応答や判断に反映されます。
このワークフローの主な目的は、どんなドキュメントでも最小限の手間で構造化されたGoogleスライドのプレゼンテーションへと自動変換し、作業を拡張・自動化することです。
ステップバイステップの流れ
1. ユーザーとの対話とファイルアップロード
- チャット入力ノード: ユーザーインターフェースで以下が可能です。
- 指示や説明などのチャットメッセージ入力
- プレゼンテーションの元となるファイル(例: ドキュメント、PDFなど)のアップロード
2. ファイル内容の抽出
- ファイル取得ノード: アップロードされたファイルから内容を抽出します。さまざまなファイル形式に対応し、必要に応じてスキャン画像や画像ベースのドキュメントにはOCRも適用可能です。
- 戦略: 抽出した内容は、各ドキュメントから均等なセクションを含めるなどの戦略で管理され、最大トークン数によって効率的な処理が担保されます。
3. プロンプトの構築
- プロンプトテンプレートノード: 柔軟なプロンプトテンプレートを利用します。
抽出したファイル内容がコンテキスト({context}
)として挿入されます。
ユーザー入力が現在のクエリまたは指示({input}
)として含まれます。
これらを合成してAI用のプロンプトを生成します。例:
---DOCUMENT CONTENT---
{context}
---
---USER INPUT---
{input}
---
4. チャット履歴の活用
- チャット履歴ノード: 会話の連続性やコンテキストを保持するため、AIエージェントは直近(デフォルト: 5件)のチャットメッセージ(一定トークン数まで)にアクセスできます。これにより、より関連性が高く一貫した応答が可能になります。
5. AI言語モデルの設定
- OpenAI LLMノード: システムは設定可能なOpenAI言語モデル(デフォルト: GPT-4.1)で動作します。
- モデル選択(複数のGPTバージョン対応)
- トークン制限(デフォルト: 1応答あたり3000トークン)
- 温度(創造性の調整、デフォルト: 0.7)
- キャッシュによる効率化
6. Googleスライド自動化ツール
- プレゼン作成ツール: エージェントはGoogleスライドで新規プレゼンを作成でき、プレゼンタイトルや最初のスライドのタイトル・サブタイトルも設定できます。
- スライド作成ツール: 既存のプレゼンに新規スライドを追加し、スライド内容・タイトル・話者ノート・必要なら画像も指定可能です。
7. AIエージェントの役割とゴール
- AIエージェントノード: 中心となる指揮者は次の設定です。
- 役割: プレゼンテーションスペシャリスト
- バックストーリー: プロのプレゼンテーションで20年の経験
- 目標: 「ユーザーがアップロードしたファイルの内容からプロフェッショナルなプレゼンテーションを作成してください。全内容を確認し、すべての重要情報がプレゼンテーションで網羅されるようにしてください。」
- エージェントはプロンプト、チャット履歴、ファイル内容、ユーザー入力を受け取り、プレゼン構成を決定します。
- Googleスライドの各種ツールを利用してプレゼンを作成・充実させます。
8. プレゼンテーション出力と結果
- チャット出力ノード: AIエージェントの応答(確認、進捗、プレゼンリンクなど)がチャットインターフェースでユーザーに表示されます。
各コンポーネントの連携
主要ノードと役割の概要は以下の通りです。
ノード名 | 目的 |
---|
チャット入力 | ユーザーからのメッセージ・ファイルアップロード受信 |
ファイル取得 | アップロードファイルからテキストや内容を抽出 |
プロンプトテンプレート | ファイル内容とユーザー入力を統合してプロンプトを生成 |
チャット履歴 | 直近のチャットコンテキストをエージェントに提供 |
OpenAI LLM | AIによるテキスト生成やファンクションコールを提供 |
プレゼン作成 | 新規Googleスライドプレゼンを自動作成 |
スライド作成 | Googleスライドへスライドを自動追加 |
AIエージェント | すべてのツールと入力を用いてプロセス全体を指揮 |
チャット出力 | エージェント応答や結果をユーザーに表示 |
このワークフローが拡張・自動化に有効な理由
- 手間のかかる作業を自動化: 膨大なドキュメントをプレゼン化する作業を自動化し、多くの時間を節約します。
- 一貫性と品質を確保: 明確な目標・バックストーリーを持つ専門AIエージェントが出力品質を維持します。
- 対話的かつ柔軟に対応: ユーザーがエージェントと対話し、指示や修正要求を出せばチャット履歴からAIが柔軟に適応します。
- Googleスライドと連携: 手作業でのコピペやデザイン作成が不要ですぐにスライド化できます。
- チームや複数ドキュメントにも拡張可能: バッチ処理やチーム運用、他システムとの統合も同じ仕組みで実現可能です。
活用例
- 企業レポート: 年次報告書や会議議事録を即座にスライド化
- 教育資料: 論文や教科書から講義用スライドを作成
- 営業・マーケティング: 製品仕様書やホワイトペーパーから短時間で提案資料を作成
まとめ
このワークフローは、どんなドキュメントからでもプロフェッショナルなプレゼンテーションを自動生成します。AIによる内容理解・会話コンテキスト・Googleスライド連携を組み合わせることで、コンテンツ作成の拡張・品質確保・手作業削減を実現します。個人やチームでの大規模運用にも最適です。